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目次
- はじめに
- なぜ今回の税制改正が必要になったのか?
- どんな内容が変わるのか?
3-1. 5年ルールとは?
3-2. 評価方法がどう変わる?
3-3. 小口化商品への影響 - 改正はいつから?
- どういう人に影響がある?
- 具体例でイメージする
- 今後のポイント
- まとめ
- 調べたソース
1. はじめに
相続税対策として長年使われてきた貸付用不動産(賃貸マンションやアパート等)の評価方法が、2026年度の税制改正により見直される方針が発表されました。この改正は、いわゆる「不動産で相続税を減らす節税スキーム」の効果を抑える方向の変更です。
2. なぜ今回の税制改正が必要になったのか?
これまで、貸付用不動産は相続税の評価額が実際の市場価格より大きく下がるケースがあり、その差を利用した節税スキームが広まりました。
例えば、取得直後の物件でも評価が抑えられ、相続税が安くなるという状況が起きていたため、税制側が不公平感や制度の趣旨から見直しの必要があると判断したためです。
3. どんな内容が変わるのか?
大きくは以下の点が変更されます。
3-1.
5年ルール: 相続前5年以内の取得は市場価値ベースの評価に
これまでの相続税評価は、固定資産税評価額や路線価評価など、実際の市場価格より低く計算されることが多いものでした。
改正後は、「相続開始前5年以内」に取得(購入・新築)した貸付用不動産は、市場価格に近い評価で計算されます。
これは税制上、「急に不動産を買ってすぐ相続対策に使う」という行為」を抑える狙いがあります。
3-2. 評価方法がどう変わるのか?
改正案では、対象となる貸付用不動産を原則として**“通常の取引価額(市場価格)ベース”**で評価する方向です。
ただし、例外として
✔ 被相続人が取得した価格を基準に
✔ 地価の変動を考慮した価額の80%程度での評価が可能
といった緩和措置も検討されています。
つまり、従来よりも評価が高くなり、相続税が増える可能性が高くなるということです。
3-3. 「小口化商品」への影響
不動産を小さな単位で分割して多くの人が出資する仕組み(不動産小口化商品)についても、同様に市場価値ベースでの評価が想定され、節税効果が小さくなる方向です。
4. 改正はいつから?
大綱では、令和9年(2027年)1月1日以後に相続などで取得する貸付用不動産が対象になる予定です。
※現在は与党の税制改正大綱の段階で、今後の国会議決を経て正式な法律になります。
5. どういう人に影響がある?
- 相続を見越して、直近で賃貸用不動産を購入予定の方
- 相続間近の方が賃貸用不動産を取得したケース
- これから相続税対策として不動産購入を考えている方
こうした方々は、節税効果がこれまでより低くなる可能性が出てきます。
6. 具体例でイメージする
例①:駆け込み購入のケース
父親が2027年に亡くなる前の3年に、賃貸マンションを購入したとします。
これまでは税務評価が低くなり、相続税が安くなった可能性があります。
改正後は購入価格に近い「市場価値」で評価され、相続税が高くなる可能性が高いです。
例②:10年以上前から貸付をしている物件
10年以上前に購入した賃貸物件については、改正後も従来の評価方法が適用される可能性が高いです。
つまり、長期間保有すること自体は評価が変わらない可能性があります。
7. 今後のポイント
- 直近の節税目的の不動産購入は慎重に検討した方が良い
- 古くから所有している物件は計画を見直す必要性は比較的低い
- 新たな節税スキームに飛びつくより、長期的な資産計画を立てることが重要
8. まとめ
2026年度税制改正大綱では、貸付用不動産による相続税対策に対して規制強化が示されました。
特に「相続開始前5年以内の取得について、市場価値ベースで評価する5年ルール」の導入が注目点です。
これにより、不動産節税スキームの効果が小さくなる可能性がありますので、計画的な資産管理が重要になります。
*たまにはマジメに。
現場からは以上です!
